(634)寝たきりといへどほがらか葛桜/井出野浩貴(1965年~)
「葛(くず)桜」は、葛饅頭(まんじゅう)を桜の葉で包んだもので、暑中に冷して食べる。病気やけがで寝たきりは辛(つら)い。痛みや身体の不自由さからくる苦しみや悲しみが伴う。そのような状況でも食べることを楽しむ様子は、健啖(けんたん)家だった正岡子規を連想する。寝たきりの子規は『病牀六尺(びょうしょう…
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