浅井元義さんスケッチ展、あすから 石巻市博物館と旧観慶丸商店で同時開催
「浅井元義スケッチ展 石巻の風景」が15日、石巻市開成の市博物館常設展示室(市複合文化施設内)と中央3丁目の旧観慶丸商店2階展示室で同時開催される。石巻地方の美術界をけん引した石巻市生まれの洋画家浅井さん(1938~2018年)が東日本大震災前、ライフワークとして描き続けた家並みや風景がよみがえる。
市博物館は現在、浅井さんのスケッチを108点所蔵。多くは以前、石巻文化センターにあったが震災の津波で被災した。文化センターは解体され、スケッチは全国美術館会議の文化財レスキューと復興支援事業によって救出・修復が行われ、2021年11月に開館した市博物館に収蔵された。
市博物館が浅井さんの企画展を開くのは初めて。両会場にそれぞれ約20点ずつ展示する。古い家並みや通り、横丁、川や海のある風景など、いずれも故郷の変わりゆく姿を描き残そうと1984年から取り組んだ貴重なスケッチだ。
学芸員の伊藤匠さん(28)は「市民にとっては懐かしい家並みや風景で、震災前の古里の記憶とつながるはず。観光客にとってはかつての石巻の街を知る手掛かりになる」と話す。
両会場とも9月10日までで、開館は午前9時~午後5時。休館は市博物館が月曜、旧観慶丸商店が火曜。観覧料は市博物館(常設展示含む)が一般300円、高校生200円、小・中学生100円。旧観慶丸商店は無料。連絡先は市博物館0225(98)4831、旧観慶丸商店0225(94)0191。
9月2日「まちあるきツアー」
「浅井元義スケッチ展 石巻の風景」の関連企画として「まちあるきツアー スケッチでめぐる石巻市街地の移り変わり」が9月2日午後1~3時、市内で行われる。旧観慶丸商店(一般社団法人ISHINOMAKI2.0)主催。
ツアーは、街並みや風景を描き残した市内の街角を巡り歩く。定員約20人。参加費1200円。集合・解散場所は旧観慶丸商店。
申込先はinfo@kankeimaru.jp
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