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石巻線、2022年度輸送密度958人 存廃協議基準3年連続 JR東日本

輸送密度が1000人を下回った石巻線=13日、石巻市蛇田

 JR東日本は、2022年度の新幹線と在来線の1日1キロ当たりの乗客数を示す平均通過人員(輸送密度)を発表した。石巻地方を走る石巻線(小牛田-女川)は958人で、存廃の協議入りが優先して検討される目安の1000人未満となった。

 石巻線の輸送密度が1000人未満になったのは3年連続。21年度の974人から16人減り、新型コロナウイルス感染拡大前の19年度の1193人からは235人減った。仙石線の東塩釜-石巻は6776人で、21年度の6025人から751人増えた。19年度の7803人からは1027人減少した。

 輸送密度は鉄道の輸送効率を示す指標としてJR各社が公表している。10月に施行される地方公共交通の再編関連法で、国土交通省は事業者や自治体の要請を受け、存廃を話し合う協議会を設けることが可能になる。1000人未満の線区は協議入りを優先して促す方針。

 JR東は昨年、乗客数が少ない管内の赤字路線を初めて公表。石巻線は20年度が12億6300万円、21年度は11億2000万円の赤字だった。

 県は今年3月、県内の鉄道ローカル線の活性化を探る検討会議を設置。石巻、陸羽東、気仙沼の3路線にワーキングチーム(WT)を設けた。WTには県や沿線の石巻、女川、涌谷、美里の4市町や商工会、観光協会などが参加。8月末をめどに利用促進策の方向性をまとめる。

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