石巻線の利用促進へ 沿線団体ら、女川で初会合 県検討会議
乗客数が低迷する県内の鉄道ローカル線の活性化を探る「県ローカル線活性化検討会議」の石巻線ワーキングチーム(WT)の初会合が5月30日、女川町生涯学習センターであった。今後も月1回開催し、8月末をめどに利用促進策の方向性をまとめる。
JR東日本が昨年7月、乗客数が少ない管内の赤字路線を初めて公表したことを受け、県は3月に検討会議を設置。該当した路線のうち石巻、陸羽東、気仙沼の3路線にWTを設けた。
石巻線のWTは県や沿線の石巻、女川、涌谷、美里の4市町と商工会、観光協会などの19団体、委員25人で構成。JR東と東北運輸局がオブザーバーで参加する。
初日は委員17人が出席し、非公開で実施した。座長を務める県地域交通政策課の山田憲彦課長は冒頭で「利用促進はまちづくりとも密接に関わる。地域に必要な取り組みは何かを議論したい」とあいさつした。
協議では地方ローカル線を取り巻く厳しい環境や、少子化で高校生の通学利用が減っている石巻線の現状などを共有し、今後の対策について意見を交わした。
山田課長は協議後「産業や観光など、どの分野に力を入れるかなどを検討し、より多くの人に利用してもらえる策を考えていく」と語った。
JR東は1日1キロ当たりの乗客数を示す平均通過人員(輸送密度)が2000人を下回る区間を公表。石巻線は2019年度が1193人で、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた20年度は953人、21年度は974人だった。
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