津波防災マップ暫定版を改良 石巻市、来月下旬配布 新浸水想定を反映
石巻市は、県が昨年公表した最大級の津波浸水想定を踏まえた新たな津波ハザードマップをまとめた。6月にホームページで公表した暫定版を改良し、より活用しやすいよう工夫した。8月下旬に全戸配布する。
21日に市防災センターであった市防災会議で示した。マップはA1判の両面印刷で、片面には浸水域を示した地図、もう片面には防災に役立つ情報を集約した。石巻地区西部と東部、半島部などエリア別に7種類を作成した。
想定される浸水域と水位を30センチ以下から20メートル以上の8段階に色分けして表示。各避難施設の最大津波高のほか、各地区の代表地点の津波到達時間や最大津波水位も合わせて記した。
新たに指定した避難施設6カ所を追加表示したほか、浸水域の拡大を受けて津波避難ビルの指定解除を検討していた協業組合石巻廃棄物処理センター、アムズガーデン石巻湊店などは指定を解除する方針で、表示を取り消した。
市民から寄せられた意見も踏まえて暫定版に改良を加えた。見やすいよう浸水が想定される水位の配色を見直したほか、避難施設一覧には各施設が何階建ての建物かも記した。1枚の地図に集約していた牡鹿半島は、荻浜・牡鹿地区北部と牡鹿地区南部に分割した。
市はマップを全戸配布後、9月後半から10月中旬にかけて各地区を巡回して住民説明会を開く方針。
防災会議では、改定を進めている市地域防災計画の素案についても説明した。5、6月に開いた住民意見交換会で出た意見も一部反映した。
市は改定案を9月中旬までに公表し、パブリックコメント(意見公募)を実施する。11月に予定する市総合防災訓練までに策定する方針。
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