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学校林の契約満了 石巻市、記念品作成し小中4校に贈呈 1950年代植林活動

 石巻市と国が1950年に締結した学校林の分収造林契約の期間が2022年度で満了となったことから、市は成長した樹木を活用して記念品を作成し、学校林実施校の石巻小、石巻中、住吉中、旧門脇中に贈呈することにした。戦後、荒廃した国土の森林整備に貢献した児童生徒の思いが70年の年月を経て、引き継がれる。

 11日に関係者を市役所に集めて説明した。契約は学校が国有地内に植林・造林を行い、成長した樹木を存続期間後に国が売り払った金額を分収するもので、その割合は市が8割、国が2割。6月末に国の公売入札で石巻地区森林組合が落札し、今後伐採が行われる。

 学校林は石巻小など4校の児童生徒が1950年から4年間で石巻市不動町の国有地内(4ヘクタール)にスギを植えた。50年当時、石巻小の児童として植林を行った卒業生から2017年に市に照会があり、市などが調査していた。当時、植樹をする際、将来成長した樹木で記念品を作成すると学校から言われていたという。

 記念品は各小中の希望を聞き、石巻小は創立150周年を記念して植えた樹木を囲む丸太型のベンチ、石巻中と旧門脇中はそれぞれ記念レリーフ、住吉中は来校者への校内案内看板を予定する。市は年度内に作成し、各校で記念品の贈呈式を開催することを目指す。

 説明会で、斎藤正美市長は「卒業生の思いを受け継ぎ、記念品として後世に残す」、宍戸健悦教育長は「愛校心が一層育まれる」とあいさつした。

分収林制度による森林づくり 分収造林制度 - 東北森林管理局

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