(651)ひと食ひし淵より螢湧きいづる/眞鍋呉夫(1920~2012年)
淵といえばただの川の流れではなく、地形や川の湾曲によって流れが滞り、底までの深さがある所です。覗(のぞ)いても川底が見えなかったり、浅く見えても思いがけず深くなっていたりします。水難事故で亡くなった人がいたのでしょう。人を食ったと言われる淵ですが、ホタルが湧き出すようにたくさん飛んでいます。それは…
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