水上車いすで海水浴、十八成浜に歓声 石巻ユニバーサルビーチ委が企画
障害の有無にかかわらず誰もが海水浴を楽しめる海のバリアフリー化を広めようと、石巻市の市民団体「石巻ユニバーサルビーチ委員会」は、車いす利用者に海水浴を楽しんでもらうイベントを7月30日、同市十八成浜海水浴場で開いた。
仙台、石巻、東松島市から、4人が参加。医療・福祉従事者のボランティアの補助を受け、水上車いすを使って海水浴を楽しんだ。気管切開してチューブを装着している人も参加した。
石巻市北上町から参加した阿部晃大さん(25)は、始めは緊張した面持ちだったが徐々に慣れて海を満喫した。「楽しい?」との周囲の問いかけに大きくうなずき親指を立てた。
付き添った母の陽子さん(58)は「いい表情をしている。私一人では海に入れられないので、石巻も海のバリアフリー化が進んでほしい」と述べた。
活動は2018年に始まり、今回で4回目。団体は昨年秋、市内の海水浴場のバリアフリー化や、安全で誰にでも開かれた海であると示す国際環境認証「ブルーフラッグ」の取得を求め、市に要望書を提出した。
県内では今年、南三陸町のサンオーレそではま、七ケ浜町の菖蒲田海水浴場などがブルーフラッグを取得している。
同委員会の野津裕二郎代表(36)は「障害がある人は海に入るハードルが高い。1日限りのイベントではなく、障害者がいつでもふらっと海水浴ができる石巻にしたい」と話した。
団体は水上車いすの利用希望を受け付けている。連絡先は野津さん090(3922)1158。
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