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最大級客船「MSCベリッシマ」、石巻寄港 乗客2200人 買い物や散策楽しむ

地元自治体の関係者らが大漁旗を振って出迎えた国内最大級のクルーズ船「MSCベリッシマ」
天井がLEDスクリーンの通路にブティックやレストランが並ぶ船内

 石巻港雲雀野埠頭(ふとう)に3日、国内に来港するクルーズ船で最大級の「MSCベリッシマ」(パナマ船籍、定員5714人、17万1598トン)が初めて寄港した。全長315メートル、19階建ての巨大な船体が接岸し、約2200人の乗客が市内の観光などに繰り出した。

 ベリッシマは石巻港に来港したクルーズ船では過去最大で、県内への寄港も初めて。午前11時半ごろに入港し、石巻地方3市町や松島町、県などでつくる石巻港大型客船誘致協議会などが出迎えた。岸壁では各市町がそれぞれの観光地をPRし、特産品を販売した。

 船内で歓迎式典があり、斎藤正美石巻市長は「乗客には美しい景観と海産物を満喫してもらえると思う。石巻を存分に楽しんでほしい」と歓迎。運航会社「MSCクルーズジャパン」のオリビエロ・モレリ社長は「東日本大震災の被害から復興した街に新しい乗客を連れて来ることができてうれしい」と語った。

 船内が関係者に公開され、多彩なレストランやプール、シアター、カジノなどを備え、高級ホテルとショッピングモールを融合したような施設を見て回った。

 乗客は日本人が中心。市中心部までのシャトルバス15台が運行され、買い物や散策を楽しんだ。自転車で震災の復興を体感するツアーや松島町と岩手県平泉町に向かうバスも用意された。午後8時に出港し、岩手県の宮古港に向かった。

 船は2日に横浜港を出発。青森、韓国・釜山、鹿児島、高知に立ち寄り、11日に横浜港に戻る。石巻港には11月22日にも来港する予定。

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