閉じる

街で、水上で 夏の主役たち完全燃焼 石巻川開き祭り・2日目

 2日目を迎えた石巻川開き祭りは5日、主要行事を石巻市中心部の市街地や北上川で展開した。縄張神社奉納大縄引き大会には計23チームが出場。白熱した力比べで沿道を沸かせた。水上行事の花形「孫兵衛船競漕(きょうそう)」は予選レースを実施。節目を記念して初めて企画した子ども玉入れ大会もあった。

大縄引き大会

大縄引き大会一般の部を制した「K.K電気サービス」の力強いパフォーマンス

<力比べ白熱、沿道沸かす>

 陸上競技のオープニングを飾る縄張神社奉納大縄引き大会は、石巻市立町大通りで開かれた。一般の部16チーム、小学生の部7チームが出場し、2本先取のトーナメント戦で競った。

 一般の部は「K・K電気サービス」、小学生の部は「石巻バレーボール」がそれぞれ初優勝した。

 石巻市蛇田の電気工事業「K・K電気サービス」は、社長含め社員9人が参加。今大会が2回目で、4位だった昨年のリベンジを果たした。

 本番に向けて半年前から2トントラックを引く練習を重ね、グリップが効く靴を全員でそろえた。千葉俊裕さん(36)は「周りの応援があると頑張れる。来年も出場し、連覇を目指したい」と声を弾ませた。

 「石巻バレーボール」は今大会が初参加。普段の活動の前に、父親ら保護者を相手に練習してきた。姿勢を低く保ち、思い切り引いたのが勝利につながった。主将の泉田つくしさん(11)は「今回の優勝を弾みに、バレーの大会でも勝ちを積み重ねていきたい」と笑顔で話した。

 競技後、飛び入りの参加者も入れて150メートルの大縄を出場者が東西に分かれて引き合い、今年は西(豊作)が勝利した。

孫兵衛船競漕

力いっぱいオールをこぐ孫兵衛船競漕の出場者

<予選突破目指し、真剣勝負>

 水上行事のメイン「孫兵衛船競漕」は、北上川の住吉公園前に設けた550メートルコースを舞台に予選が行われた。

 一般孫兵衛船(12人乗り)は33チーム、女性だけで構成するミニ孫兵衛船(8人乗り)には10チームがエントリー。出場者は予選突破を目指して声を掛け合い、懸命にオールをこいだ。

 31年前に石巻高の同学年らで結成した「バーバリアンズ」は一般の部に出場。昨年は準々決勝で前回王者の富国工業、優勝経験のある石巻広域消防本部と接戦を演じた有力チームだ。

 代表で「東北プランニング」社長の熊倉一徳さん(57)は「他チームとの真剣勝負を楽しみながら、祭りの節目に関われる喜びを感じたい」と話した。

 今年は敗者復活戦を再開した他、応援する観客にレース展開を伝える実況放送を導入した。

 6日は準々決勝から決勝までを行う。

子ども玉入れ大会

玉入れに夢中になる子どもたち

<100回記念し、初開催>

 今年初めて実施した玉入れ大会には、小学生14チーム約140人が出場した。会場の石巻市中央2丁目の石巻商工会議所駐車場「こども夢ひろば」には、玉入れに熱中する子どもたちの楽しそうな声が響き渡った。

 同商議所女性会が主催。陸上行事の花形「鼓笛隊パレード」は旧市内の小学校が対象のため、旧町地区の子どもたちにも祭りに参加できる舞台をつくろうと企画した。

 2チームずつ競技し、1分間の制限時間のうちに何個入るかを全チームで競った。上位3チームと下位2チームには賞金が贈られた。子どもたちは籠を目がけて真剣に玉を投げ、入った球の数に歓声を上げたり肩を落としたりした。

 優勝したのは渡波、万石浦小などの小学1~4年でつくる「ひがしのタマちゃん」。渡波小4年の阿部湊君(10)は「優勝できてうれしい。賞金でゲームのカセットを買って遊びたい」と元気に答えた。

   ◇

観光ボランティア協会、石巻駅前に案内所設置

観光客(左)にうちわを配る会員

 石巻観光ボランティア協会(会員24人)は5日、JR石巻駅前に観光客向けの案内所を設置した。川開き祭りのパンフレットやうちわなどを配りながら祭りの見どころを紹介した。6日も午前9時から午後3時まで開設する。

 案内所では会員が爽やかな青いTシャツやベストを着用して笑顔で対応した。花火の打ち上げ場所への行き方などの問い合わせなどに丁寧に応じた。

 斎藤敏子会長は「暑いので熱中症に注意しながら、川開き100回記念の特別感を楽しんでほしい」と話した。

関連リンク

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫

ライブカメラ