手描きの映画看板、キネマティカ外壁に 石巻名画座・第3弾は「狂った果実」
石巻市中央1丁目のシアターキネマティカの外壁に手描きの映画看板が8日取り付けられ市民の関心を呼んでいる。26、27の両日、石巻名画座第3弾として上映される日活映画「狂った果実」(1956年、モノクロ、86分)をPRするために作られた。かつて隣にあった映画館、日活パール(2017年閉館)を知るファンには懐かしい光景がよみがえった。
絵看板は縦90センチ、横1メートル30センチの大きさで、主演の石原裕次郎と北原三枝が描かれている。昭和の戦前から街の映画館の絵看板を一手に引き受けてきた市内の老舗看板店が手掛けた。絵看板を描くのは2011年以来12年ぶりという。
石巻名画座代表の本庄雅之さん(64)は「かつて映画館を飾った絵看板を復活させたかった。隣にあった日活パールに敬意を表し、日活を代表するスター石原裕次郎の初主演作『狂った果実』を上映作品に決め、描いてもらった」と話す。
モノクロ写真を基に3日間で仕上げたという看板は、写真とはひと味もふた味も違う魅力にあふれている。キネマティカ2階からつるす形で設置し、通りに華やかさを演出している。
本庄さんは「今後も上映作品の絵看板を作れたらいい。絵看板の魅力で映画全盛の頃の活気を街に生みだせたら」と願う。
「狂った果実」は石原慎太郎の同名短編小説が原作。太陽族と言われた若者の青春を生き生きと描いている。
上映は午前10時、午後1時、午後4時の3回上映。26日のみ午後6時半の回がある。料金は前売りが大人1000円、学生(高校生以上)800円。当日券は各200円増し。中学生以下無料。チケットはキネマティカ、IRORI石巻で扱っている。連絡先は本庄さん090(3478)5532。
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