(663)青大将その重心を山に置き/和田悟朗(1923~2015年)
以前、蛇が直角の壁を越える様子に、しばらく見入ったことがありました。50センチほど植え込みの囲みがあり、蛇は体を垂直にし、重心を体の真下に置いたまま、慎重に慎重に上へと進んでいました。筋力の強さと骨の精緻さ、繊細な動きに感動したものです。この句の青大将も、尾の重心を山に置き、里に向かって身をもたげ…
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