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終戦から78年 戦没者に誓う、平和な社会 石巻神社で慰霊祭

慰霊祭であいさつする吉田委員長(左から3人目)

 太平洋戦争の終戦から78年を迎えた15日、戦没者慰霊祭が石巻市日和が丘1丁目の石巻神社で開かれた。戦没者遺族や来賓など約25人が出席し、犠牲者に玉串をささげ、世界平和を祈念した。

 石巻神社は日清、日露、太平洋戦争などの旧石巻市内の戦没者2243柱を祭る。終戦の日に合わせ毎年、慰霊祭を開いている。

 神事は市内の3神社が合同で行った。門脇や渡波など市内各地区からの参列者が黙とうをささげ、犠牲者の冥福を祈った。

 吉田忠美祭典委員長(82)は「惨禍を繰り返さないよう、大戦の教訓や命の尊さを語り継ぐことが日本をはじめ世界の平和につながる」と述べた。

 同市水沼の中沢敏勝さん(85)は7歳の時、父親の清一郎さん=当時(33)=を硫黄島で亡くした。出征する父を近所の神社で見送ったことを覚えているという。

 中沢さんは遺族を代表し、「ロシアによるウクライナ侵攻など現在も争いが続いている。平和の尊さを風化させることなく、後世に伝えていきたい」と平和への決意を述べた。

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