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石巻・須江バイオ発電計画 燃料輸送車2台、工業港から試験走行 安全性を検証

地区住民らが見守る中、試験走行する燃料輸送車

 石巻市須江に液体バイオマス発電施設の建設を計画している「G-Bio(ジーバイオ)イニシアティブ」(東京)は26日、燃料輸送車の試験走行を実施した。走行ルートとして想定する石巻工業港と須江地区の建設予定地付近を、大型トレーラー2台が2往復した。住民らが見守る中、安全走行に問題がないか検証した。

 走行したのは、全長14メートル、積載20トンの大型トレーラー。積載部分は空の状態で走らせた。

 午前9時半ごろ、大型トレーラーと誘導車が2台1組で石巻工業港を出発。1分後に、約500メートル間隔をあけて2組目がスタートした。三陸沿岸道のほか県道や市道を時速30~40キロで走行し、30分ほどかけて建設予定地に到着。復路も同じコースを走った。複数地点にジー社の関係者が立ち安全性をチェックしたほか、車両に燃料輸送業関係者が同乗して第三者の視点で検証した。

 ジー社は燃料輸送のため、大型トレーラー11台を1日3回走行させる計画。特に発電所予定地周辺は民家が並ぶ上、信号のない交差点や道幅が狭く白線のみで車道と歩道を区分するエリアもあり、住民らが心配そうな表情で試験走行を見守った。

 同市須江しらさぎ台の阿部加代子さん(80)は「車両が中央線をはみ出して走行している場所もあった。燃料を積んだ状態で走るとどうなるのか不安だ」と話した。

 検証結果はホームページで公表するほか、9月に石巻と東松島両市で開く住民説明会で報告する。ジー社の石坂繁和取締役は「試験走行して見えた課題もあった。対応策を検討していく」と語った。

 ジー社は使用燃料を巡り2月に経済産業省から改善命令を受け、7月に修正版の環境影響評価書を公表した。計画では2024年1月ごろに着工し、27年4月ごろの運転開始を見込む。

 修正内容などに関する住民説明会は9月9日が東松島市矢本東市民センター、10日は石巻市蛇田公民館。両日とも午後5~8時。

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