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東北吹奏楽コンクール・高校の部 石巻好文館が金賞、初出場での快挙

東北大会での金賞受賞を喜ぶ石巻好文館高のメンバーら

 山形市で8月26日にあった第66回東北吹奏楽コンクール高校の部で、初出場した石巻好文館高が金賞を受賞した。金賞は出場24校のうち8校で、同校によると、初出場校の受賞は珍しいという。

 石巻好文館は終盤の20番目に登場し、課題曲の「ポロネーズとアリア~吹奏楽のために」と、自由曲「富士山~北斎の版画に触発されて」を演奏。耳に心地よい、柔らかいハーモニーを会場いっぱいに響かせた。

 上位3校に与えられる全国大会の出場権は逃したが、東北大会まで部長を務めた3年南舘美優さん(18)は「すごく楽しく演奏できた。力を出し切った、最高のステージだった」と笑顔で振り返った。

 3年生17人は、新型コロナウイルス禍に入学。感染者が急増するたびに全体練習は中止になり、自主練習が1カ月間続いた苦しい時期もあった。今年の部員数は計47人でコロナ禍前の約半数に減ったが、基礎練習を徹底し、部員一丸で東北大会の金賞を勝ち取った。

 10年にわたり指導するコーチの橋戸孝司さん(68)は「本当によくまとまったチームだった。1、2年生にも、少ない人数で結果が出せるという自信になったと思う」と目を細める。

 石巻地方では近年、地元の高校でなく、仙台圏の吹奏楽強豪校に進学する中学生も少なくないという。南舘さんは「仙台圏に行かなくても東北大会を目指せる。地元を選ぶ中学生が増え、石巻の吹奏楽がもっと盛んになってほしい」と願った。

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