県いじめ防止動画コンクール 石巻・寄磯小が最優秀「年齢、国籍問わず居場所を」
第9回みやぎ小・中学生いじめ防止動画コンクール(県教委主催)で、石巻市寄磯小児童会の応募作品「みんながみんなの居場所になろう」が最優秀賞を受賞した。県内から小中学生による77作品が寄せられた。
寄磯小(児童2人)は3年鈴木初空君(8)と6年渡辺羽海さん(12)が在籍する複式学級。子ども主体でビデオ動画作品(25秒)のアイデアを考え、担任の菊地亜由美教諭が指導した。
「年齢、国籍、立場に関わりなく、誰でも誰かの居場所になれることを考えてもらうきっかけになれば」と応募した。
動画には在籍児童のほか、地域の人やベトナムの技能実習生が出演している。動画の中で「僕たち、2人だけの学校だけど、(地域の人が映り)年齢が違っても、(地域で働くベトナムの技能実習生が映り)国籍が違っても、居場所がある。私たちは1人じゃないから笑い合える。みんながみんなの居場所になろう」と児童がメッセージを発信している。
寄磯小はいじめを生まない環境づくりを目指し、いろいろな人が関わっているから、子どもたちが頑張れるという。
表彰式が8月30日に同校であり、県教委義務教育課の千葉潤一課長から表彰状と記念のトロフィーが児童たちに贈られた。
千葉課長はあいさつで「校内だけでなく、地域全体で居場所をつくろうとしている視点が良かった。それが安心感、より大きな絆づくりにつながる」と評価した。
渡辺さんは「今回の作品は地域の方にも協力していただき、私たちがどのような作品を作りたいか伝えることを頑張った。みんなで作った作品が最優秀賞でうれしい。みんなが安心して過ごせる場所が増えたらいいと思った」と話した。
鈴木君は「最優秀賞が取れてとてもうれしかった。(世の中から)いじめがなくなるといいです」と述べた。
コンクールはビデオ動画作品の制作を通し、児童生徒が主体的に魅力的な学校づくりに取り組もうとする意識の醸成を図るのが目的。県教委が応募作品のメッセージ性、独自性・創造性、映像の完成度について総合的に審査し、最優秀賞に寄磯小児童会を選んだ。
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