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非核平和への願い発信 石巻の中学生、広島での学び報告 式典参列、被爆体験聞く

非核平和への思いを発表する中学生たち

 石巻市が4年ぶりに実施した非核平和推進人材育成事業で、被爆地・広島を8月5~7日の日程で訪れ、平和の尊さを学ぶ研修をした石巻市内の中学生17人の報告会が同22日、市防災センターであった。

 研修に参加した生徒は各校1人でいずれも3年生。広島市が6日に開催した「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)に参列したほか、原爆ドームと平和記念資料館を見学し、被爆体験者の話を聞いた。

 報告会では、研修に参加した生徒が3班に分かれて、班ごとに現地で感じたことや学んだことなどを渡辺伸彦副市長や宍戸健悦教育長、保護者の前で堂々と発表した。

 石巻中の岡崎史龍さんら6人の1班は「原爆被害は恐ろしい。平和の世の中で何ができるか考え、それは多くの人に広げることだと知った。非核平和への思いをこれからの人に伝えていく。この世から核をなくしてほしい」と訴えた。

 住吉中の伊勢幸央さんら6人の2班は「原爆は本当に恐ろしい。目に見えないものも壊し、心身にダメージを与えた。二度とあってはならない。ウクライナでの戦争の問題も考えた方がいい」と強調した。

 山下中の遠藤梨央さんら5人の3班は「今ある平和は当たり前ではなく、すごく幸せなことに気付いた。幸せが続くよう、命や日常を大切にする。核廃絶に向け、学んだことを家族や身近な人に伝えていく」と力を込めた。

 講評で宍戸教育長は「(被爆した)78年前と今とをつなげて考え、平和の中でできることをまとめた。充実した研修を生かし、周りの人に伝えてほしい」と述べた。

 市は2005年9月に非核平和都市を宣言した。宣言に基づく事業は新型コロナウイルス禍の影響で20~22年度は中止した。

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