石巻の子どもたちにプロの音を 石巻で演奏会 出演者自身が資金募り来訪
ドイツと日本で活躍中の音楽家による演奏会が石巻市内で開かれた。プロの演奏を間近で体験してほしいと出演者が自らクラウドファンディング(CF)で資金を募り、第一線で活躍中の奏者による演奏を子どもらに届けた。
ドイツの交響楽団でビオラの首席奏者を務める吉田馨さん、大阪交響楽団でコントラバスの副首席奏者として活動する渡戸由布子さんら5人が出演した。
8月18日は同市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)で公演し、シューベルトのピアノ五重奏曲「鱒(ます)」を演奏。石巻地方の子どもやその家族ら約100人が訪れ、プロの技巧に間近で触れた。
奏者らは数小節を抜き出して演奏し「マスはどう泳いでいる?」と聴き手の想像を喚起した。子どもらは「スイスイ泳いでいる」「ゆっくり」などと自由に感想を述べた。演奏後、子どもらは奏者と交流し、それぞれ関心のある楽器の弦や弓に触れた。
同市石巻小3年の小野寺美心さん(8)は「バイオリンとコントラバスに触って楽しかった。細い弦は音が高かった」と笑顔で話した。
19日は同市門脇町3丁目の災害公営住宅集会所でも演奏会を開いた。
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