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障害あっても投票へ 模擬体験で支援課題探る NPOと石巻市が講座

模擬投票をする参加者

 障がいのある人もない人も楽しめるイベントや勉強会を毎月企画している石巻市の「NPO石巻広域SSTの会アドベンチャークラブ」と市は3日、選挙の投票を模擬体験してもらう講座を同市小船越の耕人館で開いた。

 講座には障害者5人と保護者ら計13人が参加した。市選挙管理委員会事務局が投票について説明。投票用紙への記入が難しい人のための代理投票や、投票への支援を申し出るのが困難な場合に役立つ投票支援カードなどを紹介した。

 参加者は代理投票を活用しながら実際の投票箱に投票した。投票用紙に自分の名前を書いてしまったり、記載台での意思表示が難しい参加者がいたりなど、課題も明らかになった。

 参加した東松島市矢本の阿部光浩さん(29)は「投票用紙に書くところが難しかったが、楽しかった」と話した。

 市選管の高橋伸明事務局長は(59)は「投票本番はやり直しができない。代理投票やメモを活用して正しい人に投票できるよう、模擬投票を繰り返し、慣れてもらいたい」と語った。

 講座はクラブが市に実施を申し出て実現した。桜井育子代表は「意思表示をしにくい人がどうすればいいかが課題。障害のある人たちとコミュニケーションを取る場が増えれば、適切な支援につながるのではないか」と話した。

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