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近江神宮献書大会 一般部門、東松島の山舘さんに最高賞 「悔いなく表現」

書を披露する山舘さん

 天智天皇を祭る近江神宮(大津市)に書を奉納する「第54回近江神宮献書大会」の一般の部門で、東松島市小松の書家山舘茂さん(51)が、最高賞に当たる文部科学大臣賞を受賞した。

 受賞作は横35センチ、縦135センチの半切に、ダイナミックな行草体で「安坐」としたためた。米大リーグの大谷翔平選手ら各界で活躍する大家らにインスピレーションを受け、内に秘めた大きな力を表現した。

 山舘さんは「悔いなく表現をすることを大切にしており、結果は気にしないようにしているが、飾られた作品を見た時はうれしかった」と述べた。

 8月下旬に近江神宮であった献書祭では、特別賞受賞者26人が書をしたため、奉納した。山舘さんは受賞作と同じ「安坐」と揮毫(きごう)。初参加の今回を「立派な境内で独特の雰囲気に包まれながら、気持ち良く書くことができた」と振り返る。

 6歳で書道を始め、現在は学習塾を経営する傍ら作品制作に打ち込む。書道文化の裾野を広げるため、書道に関心がある人の鑑賞に限られがちな大規模な展示ではなく、地方展を中心に出展しているという。

 「大会でも、たまたま会場を訪れた地元の人や観光客の方に見てもらえた。自分なりのやり方で書道を普及させたい」と話した。

 大会には小学校低学年から一般までの6部門に計2113点が出品された。文部科学大臣賞は各部門から1点だけに与えられる。

文科大臣賞を受賞した作品

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