観光と海の幸満喫 大型客船「にっぽん丸」、石巻寄港 乗客271人を出迎え
石巻市の石巻港に20日、商船三井クルーズ(東京)の大型客船「にっぽん丸」(2万2472トン)が寄港した。石巻への寄港は2018年以来8回目で、乗客が市内外の観光などを楽しんだ。
午前7時半過ぎに石巻港に到着し、石巻、東松島、女川、松島の2市2町などでつくる石巻港大型客船誘致協議会の歓迎イベントが開かれた。関係者が大漁旗を振り、石巻市石巻中吹奏楽部の演奏が乗客271人を出迎えた。
協議会会長の斎藤正美石巻市長は「短い時間だが今日一日楽しんでほしい。おいしい海の幸を味わい、復興したこの地を皆さんの目で確かめてもらいたい」と歓迎した。
下船した乗客たちは、石巻市の南浜津波復興祈念公園などを巡ったり東松島市で嵯峨渓遊覧を楽しんだりする四つのツアーに繰り出した。観光タクシープランも組まれ、石巻市中心部へのシャトルバスやレンタサイクルも用意された。岸壁には各市町の観光案内や物産販売のブースが設けられた。
夫婦で訪れた広島県福山市の無職藤原力夫さん(84)は「石巻市の金華山に来たことがあり、また来ようと思っているうちに震災が起きた。復興した街の様子を見たい」と話した。
にっぽん丸は18日に横浜を出発。20日は午後3時ごろに石巻を離れ、21日に北海道・白老に寄港し23日に横浜へ戻る。
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