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広域避難計画改定案まとまる 複合災害時の対応盛り込む 石巻市、28日から説明会

女川原発の30キロ圏内
2022年の政府と宮城県の原子力総合防災訓練。石巻市の避難者を乗せた想定のバスを止め、放射線量を検査した=宮城県涌谷町

 石巻市は東北電力女川原発(女川町、石巻市)の重大事故を想定した市広域避難計画について、改定案をまとめた。自然災害との複合災害時の対応を新たに盛り込むなど、より迅速で確実な広域避難ができるよう内容を改めた。28日から市内各地で順次、住民説明会を実施する。

 複合災害時の対応では、原発5キロ圏内の予防的防護措置区域(PAZ)と準PAZ、5~30キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)のエリアごとに、地震、津波、風水害を想定した3パターンの避難行動を示した。牡鹿半島南部・周辺離島の孤立対策として、陸路や海路など複数の避難手段の流れもまとめた。

 行政区ごとの避難先施設も明確化。現行計画では小学校区をベースに行政区ごとに避難先を県内27市町村に振り分けており、例えば石巻小学区は「仙台市青葉区」だった。改定案では、中央1~3丁目の各行政区は「宮城一高」、泉町1~2丁目は「仙台市民会館」などと施設まで割り当て、住民が目標地点を確認できるようにした。

 市広域避難計画は2017年3月に策定し、22年1月に一部改定した。国・県の上位計画の改定を反映するとともに、住民の動きを主軸に据えて事故発生から避難までの流れを把握しやすくしようと改定案をまとめた。

 住民説明は市内12カ所で改定した津波ハザードマップと合わせて紹介する。改定した計画の概要版は11月末に全戸配布する予定。

 住民説明会の場所と日時は以下の通り。

9月
▽28日午後6時半~8時 複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)
▽29日午後6時半~8時 遊楽館
▽30日午前10時~正午 荻浜公民館、午後2~4時 清優館
10月
▽1日午後6時半~8時 河北総合センター
▽3日午後6時半~8時 稲井公民館
▽4日午後6時半~8時 北上公民館
▽5日午後3時~4時半 雄勝公民館
▽6日午後6時半~8時 渡波公民館
▽10日午後6時半~8時 桃生公民館
▽13日午後6時半~8時 蛇田公民館
▽14日午後2時~3時半 水産総合振興センター

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