史上最も暑い夏 石巻の8月平均27.8度 女川、最高36.9度 仙台管区気象台
仙台管区気象台は、県内各地の7~8月の月平均気温が、仙台管区気象台が統計を取る1887年以来最も高くなったと発表した。石巻の月平均気温は7月が25.3度で同月として最も高く、8月が27.8度で年間を通じて最も高くなった。女川は7月が25.0度、8月が27.6度で、2カ月連続で年間の月平均気温の最高を更新した。
今夏の県内は南から暖かい空気が流れ込みやすく、暑い日が続いた。女川は8月28日、日中の最高気温が36.9度になり、年間を通じた最高気温を8年ぶりに更新した。それまでの最高は2015年の36.0度。同日の石巻は36.0度で、年間を通じて歴代3番目に暑い日になった。
今夏は夜も気温が下がらず、県内は8月、19の観測地点のうち12地点で最低気温が統計開始以降最も高くなった。そのうち石巻は27.4度、女川は27.5度だった。
気象庁によると、夏(6~8月)の日本の平均気温は今夏、1898年の統計開始以降最も高くなった。平均気温の基準値(1991~2020年の30年平均値)を1.76度上回り、全国的に最も暑い夏になった。
今月も収束せず
この記録的暑さは9月に入ってからも続いている。石巻は8月11日時点で、30度以上の真夏日になった日数が年間22日となり、年間最多日数を50年ぶりに更新した。その後も真夏日は続き、記録は21日現在、47日まで伸びている。
9月の石巻の最低気温は16日の21.1度。真夏日になった日は6日あり、真夏日に迫るうだるような暑さが連日続いている。
<温暖化が大きく影響>
気象庁気象研究所(茨城県つくば市)などの研究チームは19日、今夏の記録的猛暑に地球温暖化が大きく影響していたことを示す分析結果を発表した。温暖化が進む今の気候と、温暖化していない気候をシミュレーションし、それぞれで異常な暑さが起こる確率を比較して分かった。
研究によると、今夏の猛暑の発生確率は温暖化の影響下でも1.65%で、偶発的な自然環境が影響した60年に1度の非常にまれな事象であったという。
一方、温暖化していない場合の発生確率はほぼ0%だった。偶然が重なったとしても、温暖化の影響がなければ今夏の猛暑は発生しなかったことを示している。
研究は6月~7月上旬の大雨も分析し、地球温暖化の影響で、日本全国の線状降水帯の総数が約1.5倍に増加していたと見積もった。
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