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第2次石巻市総合計画・前年度施策評価 福祉、教育おおむね順調 産業に遅れも

 石巻市は、第2次市総合計画(2021~30年度)の前年度の取り組みや目標達成状況に対する検証結果をまとめた。福祉や教育分野の施策はおおむね順調だった一方、産業分野は取り組みに遅れが見られた。

 評価の対象は、総合計画と一体的に取り組む地方創生施策などを含め35項目。市は各施策の目標値に対する達成率や取り組みの効果を踏まえ、A(順調)~D(遅れている)の4段階で内部評価を決定した。さらに経済界や福祉、教育の有識者ら25人の委員に市民・専門家の視点で外部評価を依頼し、その結果もまとめた。

 内部と外部の評価で相違した項目はなく、Aは13、Bは11、Cは9、Dは2だった。

 総合計画の福祉分野は5項目で、うちAが3、Bが2だった。子育て支援施策の評価はAだったが、外部委員から保育士不足対策を求める意見があった。

 教育分野は6項目で、Aは4、BとDが各1。学校教育の充実や生涯学習の推進は外部委員からも順調との評価を得た一方、心のケアや相談体制の充実は遅れが目立った。

 産業分野は6項目のうちA、Bが各1、Cが3、Dが1だった。評価がCだった農林畜産業の振興には委員が、ブランドPR事業の補助対象拡大を提案。産業の担い手確保では、UIJターン増に向けた求人活動の必要性を助言した。

 市政策企画課の担当者は「評価を庁内で共有し、外部委員の意見を踏まえて事業を見直すなど、取り組みのさらなる推進を図っていく」と話した。

 第2次市総合計画は、市政運営の指針となる最上位計画。「ひとりひとりが多彩に煌めき 共に歩むまち」を将来像に掲げ、「住民同士の絆・支え合いで安全安心に暮らせるまち」など六つの基本目標を定める。市は将来像と基本目標の実現に向け、各施策の達成状況を毎年度評価・検証し公表している。

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