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クラシックカー、復興のまち快走 沿道から「おかえり」 石巻など

 東日本大震災で被災した石巻地方など県沿岸部をクラシックカーで走る復興支援イベント「GO!GO!ラリーin東北」(実行委員会主催)が9月30日と10月1日の2日間、石巻市南浜マリーナを発着点に開かれた。震災遺構や復興が進んだ街並みを巡り、2日間で約320キロを駆け抜けた。

石巻市のアイトピア通りを走るクラシックカー(画像の一部を加工しています)

 全国の愛好家が参加し、1970年代までに製造されたポルシェやベンツなど114台が集まった。30日は同市の「ホエールタウンおしか」や震災遺構「大川小」、女川町のテナント型商業施設などを訪れ、1日は仙台市から富谷市、大和町などを経てマリーナへ戻った。

 石巻市中心部のアイトピア通りでは1日、多くの市民が沿道から手を振り「お帰りなさい」「気を付けて」と声をかけた。家族と一緒に車を迎えた同市鋳銭場の木村優李ちゃん(4)は「青い車がかっこよかった。来年もまた見たい」と目を輝かせた。

 1951年製の「MG Motto」で参加した郡山市の自営業小嶋伸吾さん(57)は3回目の出走。「復興支援と聞いて参加してみようと思った。宮城で過ごした大学時代も車で沿岸部を走ったが、堤防ができて景色が変わり、それだけ大変な状況だったんだと感じた」と語った。

 ラリーは2019年に始まり今年で3回目。発起人でクラシックカー愛好家の俳優唐沢寿明さんと妻の俳優山口智子さんも参加した。実行委は参加費の一部で石巻市や女川町などに電動自転車を寄付し、同町では植樹も行った。

 野村和宏実行委員長(64)は「皆さんが被災地を忘れないでいてくれるのがありがたい。恒例行事として定着させ、沿道により多くの人に出てきてもらえるようにしたい」と話した。

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