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本と出合い、人と交流 石巻で一箱古本市 中心市街地ににぎわい

1日限りの「古書店」が並んだ会場=旧観慶丸商店

 市民が段ボール1個分の古本を持ち寄り販売する「第12回石巻一箱古本市」が7日、石巻市の中心市街地であった。天候に恵まれ、多くの来場者が本との出合いや街歩きを楽しんだ。

 石巻まちの本棚や旧観慶丸商店など12カ所に、県内外の36組が出店。橋通りの一角には飲食ブースも並んだ。文庫本やマンガ、料理や旅行本、雑誌など品ぞろえは各店さまざま。店主と来場者は本の魅力や思い出話を語り合うなどして交流した。

 ともに同市桃生町の白幡裕子さん(39)と友人の阿部美鈴さん(40)は「エトピリカ」の屋号で初めて出店し、持ち寄った絵本を販売した。2人は「高齢者や親子連れ、懐かしいと手に取ってくれる若者ら幅広いお客さんが来てくれた。来年もぜひ参加したい」と笑顔だった。

 2月に「荒地の家族」で第168回芥川賞を受賞した作家の佐藤厚志さん(41)=仙台市=も初参加し、自宅の本棚から選んだ文庫本などを並べた。休憩時間には商店街を散策したと言い「本だけでなく街歩きも楽しめるのがいい」と語った。

 石巻一箱古本市は、石巻まちの本棚が主催。東日本大震災後の2012年にスタートし、県外からも本好きが集まる読書の秋の恒例イベントになっている。

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