県議選あす告示 石巻・牡鹿区の現新6氏、準備整う 独自争点掲げ支持拡大
任期満了に伴う県議選(22日投開票)は13日、告示される。石巻・牡鹿選挙区(定数4)=石巻市、女川町=は現職4人と新人2人が立候補を予定し、前々回2015年以来の選挙戦となる見込み。東日本大震災からの復興という明確なテーマがあった当時とは違い、各候補予定者が独自の「争点」を掲げて支持拡大を図る。東松島選挙区(定数1)=東松島市=は現職以外に動きがなく、無投票が濃厚となっている。
石巻・牡鹿選挙区に立候補を予定するのは、それぞれ7選を期す自民党の佐々木喜蔵氏(74)と立憲民主党の坂下賢氏(61)、4選を狙う共産党の三浦一敏氏(73)、6選を目指す無所属の本木忠一氏(66)の現職4人と、ともに新人で、日本維新の会の元石巻市議佐藤雄一氏(44)、無所属の元高校教諭橋浦清紀氏(59)。
同選挙区での選挙戦は、補選を除くと8年ぶり。復興道半ばだった当時は各候補が古里再生の道筋を主張の軸に据え、論戦を展開した。今回は県が主導する仙台圏の4病院再編が県議選全体の争点に浮上するも、石巻地方での関心が高いとは言い難い。各候補予定者はそれぞれの主義や問題意識が反映された主張を掲げて集票を図る。
佐々木氏は物価高や東京電力福島第1原発処理水の放出問題に焦点を当て「地域住民の身近な課題を軸に訴えていく」と意気込む。
坂下氏は複合的な災害対策の必要性を訴える。「災害への備えは絶えず改善していくべきもの。前面に押し出していく」と話す。
学校給食費無償化や東北電力女川原発2号機の再稼働反対を公約に掲げる三浦氏は「住民に寄り添い、声を代弁する」と強調する。
本木氏はシャッター通りになった旧町地区の市街地を例に挙げ「地方の疲弊をどう打開するかが最大の争点だ」と力を込める。
佐藤氏は「自民政治では国民の暮らしは変わらない」ときっぱり。維新の掲げる「身を切る改革」を旗印に、世代交代を訴える。
「市民の生活に直結する課題に取り組む」。橋浦氏は物価高対策や地域経済立て直しの必要性を主張。若い世代への浸透を図る。
東松島選挙区、現職・高橋氏の無投票3選濃厚
東松島選挙区は、自民党現職の高橋宗也氏(61)の無投票での3選が濃厚。少子高齢化や人口減少対策、教育への投資を掲げ「県の持続性維持にはどれも不可欠だ」と意欲を語る。
9月1日現在の有権者は石巻・牡鹿選挙区が12万2355人(石巻市11万7292人、女川町5063人)、東松島選挙区は3万2886人。
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