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奥松島の景観を取り戻そう 住友林業と市民ら、850本植樹 東松島

二線堤ののり面に苗木を植える児童ら

 東日本大震災の津波で被災した東松島市の野蒜海岸周辺の自然を再生しようと、住友林業(東京)と市は4日、海岸西側の二線堤にクロマツなど850本を植えた。植樹活動は今年で5回目で、地域に自生していた樹種を植えて奥松島の景観復活を目指す。

 住友林業グループの社員や市職員、地域住民ら約200人が参加。植樹活動に先立ち、同社の市川晃会長と渥美巌市長がヤマザクラを記念植樹した。植樹式で市川会長は「このプロジェクトは地元の人とのつながりを含めた草の根の交流の場になっている。心を込めて一本一本植樹し、未来につなげてもらいたい」とあいさつした。

 参加者はのり面の縦約10~30メートル、幅約100メートルの範囲に、松くい虫に強いクロマツやアカマツ、宮戸地区で採取した種で育てられたヤマザクラなど計5種類の苗木を植えた。

 同市宮野森小の3年生17人も参加し、学校で育てたマルバシャリンバイなどを丁寧に植えた。阿部莉琴さん(8)は「根元に土をかぶせるのが大変だったけど楽しかった。すくすく元気に育ってほしい」と話した。

 同社と市は2012年7月、復興支援に関する協定を締結。野蒜海岸周辺では、試験植樹を経て19年から植樹活動を本格的に実施している。

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