地域の生き物を調査 卒業生の松林教授が講師 東松島・赤井小4年生学ぶ
子どもたちに身近な自然の豊かさを知ってもらい、郷土愛醸成や自然環境への関心につなげようと、東松島市赤井小(児童146人)で特別授業「ポプラいきもの調査隊in東松島」があった。4年生28人が市内の滝山公園でフィールドワークに取り組み、昆虫や動物の生態を学んだ。
児童書の出版などを手がけるポプラ社(東京)が主催し、昨年に続き2回目の開催。赤井小出身で東京農大教授の松林尚志さん(51)が講師を務めた。
滝山公園では、児童らは2班に分かれ、散策しながらコオロギやカマキリ、カナヘビなどを採集。学校では松林教授が滝山に設置したセンサーカメラの映像を見て、記録された鳥類や哺乳類の姿を確かめた。
採集した昆虫やセンサーカメラに映った動物の中から気になる生き物を選び、観察したりタブレット端末で調べたりして特徴や生態、イラストを調査シートにまとめた。中村心結さん(10)は「滝山公園を初めて歩いて楽しかった。ウサギの毛色が季節によって変わると知って驚いた」と話した。
松林教授は東南アジア・ボルネオ島での研究内容も紹介。開発で熱帯雨林が減り、すみかを追われる野生動物がいることや、木材や油を輸入する日本にも無関係ではないことを説明した。動物の重点保護区を設定するなど、動物を守りながら資源を利用する必要性を強調。「生き物を知ることは守ることにつながり、生き物や環境を守ることは私たちの生活を守ることにもなる」と語った。
特別授業は2日にあった。3日には同市鳴瀬桜華小でも実施した。
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