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県議選 石巻・牡鹿選挙区立候補者へ8の質問(上)

 三陸河北新報社は県議選石巻・牡鹿選挙区の立候補者に政策に関するアンケートを実施した。文書で回答してもらい、基本的に原文のまま掲載。届け出順。

◆県議選立候補者(届け出順) 
 石巻・牡鹿(4―6) 
佐々木喜蔵 74 党県役員  自現(6)(公推)
三浦 一敏 73 党県議団長 共現(3)   
佐藤 雄一 44 元石巻市議 維新    
坂下  賢 61 党県副代表 立現(6)   
本木 忠一 66 会社役員  無現(5)   
橋浦 清紀 59 元高校教諭 無新

◇人口減少対策 

 「ここに住みたい」と思える石巻圏域をつくるためにはどんなことが必要か。

【佐々木喜蔵さん】
 働く場所の確保、石巻港の拡大整備、市立病院の産科設置、石ノ森萬画館の有効利用、伝統芸能文化の醸成を図る。

【三浦 一敏さん】
 若者の雇用と職場をいかにつくるか。新しい企業誘致も含め、現在頑張っている企業への支援。また、何と言っても農林水産業で生活できるテコ入れを行うことが大切。

【佐藤 雄一さん】
 仕事がたくさんあり、将来に不安がなく、遊ぶ所も充実、通勤通学や普段の買い物が便利で新鮮な食材も手に入る…圏域にするためには、国策で景気を良くすること。海外にばらまいている場合ではない。政権交代が必要。

【坂下  賢さん】
 魅力ある地場産業の育成・創出を強化し、企業誘致による雇用の確保、首都圏からの移住定住を促進し、空き家なども活用した住宅施策の充実を図る。

【本木 忠一さん】
 若者定住。そのためには働く場の確保、企業誘致を根気強く推進せねばならない。また「食材の宝庫」をしっかり発信することが肝要。

【橋浦 清紀さん】
 生活しやすい環境であること。 
 交通の便、日常の買い物ができる店が近くにある、子育て環境。保育園や幼稚園、小学校などが近くにあるかなど。

◇交流人口の拡大

 地域活性化のため、インバウンド(訪日客)を石巻圏域に呼び込む方策は。

【佐々木喜蔵さん】
 漫画を利活用し世界各国に発信、石ノ森萬画館の有効的な活用、震災の伝承を世界に発信して呼び込む。

【三浦 一敏さん】
 石巻圏域の魅力を効果的に発信していく。特に震災後の街づくり、伝承館、北上川を生かした街づくり。水産と食を押し出す。大型客船を生かしたインバウンドなども一過性にならないように工夫をしていく。

【佐藤 雄一さん】
 インバウンドが良いとは思わないが、多くの飲食店、宿泊施設が外国語対応のメニューや注意書きを用意していると事前にネットで知ることができれば安心して来られるかと思う。日本語や文化を勉強してから来てほしい。

【坂下  賢さん】
 石巻地方の豊かな食材や自然環境・観光資源をPR。大型クルーズ船の誘致などでインバウンドを促進する。

【本木 忠一さん】
 客船の誘致のみでは効果はない。あるものを生かし切れていないのが石巻の現状。観光地の掘り起こし、設定・整備が急務。

【橋浦 清紀さん】
 交流人口の拡大が重要なテーマなのは十分承知しているが、訪日客への「おもてなし」の対応が求められる。今の段階では、呼び込むためのさまざまなものが不足している。国内客を呼ぶための方策を考えるのが現実的である。

◇地域経済の再興

 復興需要収束、物価高、気候変動など課題が山積する地域経済を立て直す策は。

【佐々木喜蔵さん】
 農林水産業を活性化し、宮城県の持つポテンシャルをさらに拡大して石巻市の風土を生かし、雇用増進・観光振興・国土強靱(きょうじん)化を図る。

【三浦 一敏さん】
 県独自に電気代の支援。学校給食の無料化と地元食材の提供。建設業、中小企業への独自支援。燃油代に苦しむ漁業者への燃油補助。畜産や銀ザケ養殖へのエサ代支援。米農家への支援。

【佐藤 雄一さん】
 自然に逆らうことはできないが、なぜ物価が高騰しているのか。一部は政治の責任、政治の失敗が考えられる。補助金頼みで地域経済を立て直すことはできない。今までの政治のやり方で正しいのか、国民に信を問うべきである。

【坂下  賢さん】
 燃油をはじめ物価高騰対策を進め、地場の中小・零細企業への支援、事業継承者発掘の取り組みを強化する。

【本木 忠一さん】
 CO2削減という視点で森林の整備、森林組合とタイアップし、植林事業を徹底する。養殖水産業に大胆な施策展開をするなど、1次産業の産業化が地域経済活性化の前提。

【橋浦 清紀さん】
 高温による品質低下、収量の激減など農業も厳しい状況。研究機関と連携し調査・研究に取り組むべき。ロシアのウクライナ侵攻の長期化が物価高騰に影響している。外交努力と外国に頼らない国のあり方を検討すべき。

◇震災の伝承 

 震災の風化を防ぎ、教訓を伝え続けていくために必要な施策は。

【佐々木喜蔵さん】
 月日と共に忘れがちになってきている記憶の伝承を、国内はもちろんインバウンドを活用して世界各国に発信するためにも訪問客の誘致を進める。

【三浦 一敏さん】
 中心的な震災伝承館のリニューアルと休憩所、駐車場の改善を行う。石巻圏域の全ての小中高校生に、まず見学してもらうこと。そのための車への助成が必要。

【佐藤 雄一さん】
 震災遺構や伝承館などハコモノは完成している。東日本大震災や津波などを学ぶことを、会津の白虎隊のように修学旅行での定番にしたい。被災地研修の教育旅行をさらに誘致すべきだ。

【坂下  賢さん】
 語り部活動・震災遺構の維持管理支援。防災教育・被災地への教育旅行促進。石巻南浜津波復興祈念公園・中核施設の整備および震災ミュージアム建設。国際的な防災会議やイベントの誘致。

【本木 忠一さん】
 「津波ミュージアム」の整備。最大の被災地から内外に発信することが肝要。

【橋浦 清紀さん】
 震災の記憶を風化させないために、石巻・女川などの復興の様子を全国に情報発信し、あわせて、当時の状況をネット発信するなどしていくことが重要。

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