津波避難タワーに200人収容の居室 東松島市、素案示す 大曲地区で市政懇談会
東松島市は、市矢本運動公園に整備する津波避難タワーに200人収容の部屋を設ける計画素案をまとめた。大曲市民センターで16日開いた市政懇談会で概要を示した。
素案では、タワーは運動公園の野球場バックネット南側に建設する。高さ約15メートルの鉄骨造り。7メートル以上の3、4階部分に計約200人収容できる居室の避難スペースを設ける。冷暖房を完備し、3階にトイレ、4階に備蓄倉庫を配置。階段とスロープを設け、車いすでも上れるようにする。
階段入り口は普段は施錠するが、平時の利用も可能にする考え。渥美巌市長は「運動公園の管理人に申請することで地域住民が普段から使えるようにしたい」と話した。
懇談会では、改定作業を進めていた津波避難計画の説明もあった。新たな計画では、居住場所から避難場所までの距離が1キロを超える住民や要支援者らの車避難を容認しており、大曲地区で車避難が可能な行政区などが示された。
市はこれまで自主防災組織の関係者らに計画案を説明し、寄せられた意見を反映させて計画を完成させた。
11月下旬まで8地区で開かれる懇談会で住民に説明し、12月にも全戸配布する予定。
市は昨年9月に政府の中央防災会議から日本海溝・千島海溝沿い巨大地震の「津波避難対策特別強化地域」に指定され、避難タワーなどを整備する際に国の補助率が2分の1から3分の2に引き上げられる。
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