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県議選 石巻・牡鹿選挙区立候補者へ8の質問(下)

 三陸河北新報社は県議選石巻・牡鹿選挙区の立候補者に政策に関するアンケートを実施した。文書で回答してもらい、基本的に原文のまま掲載。届け出順。

◆県議選立候補者(届け出順) 
 石巻・牡鹿(4―6) 
佐々木喜蔵 74 党県役員  自現(6)(公推)
三浦 一敏 73 党県議団長 共現(3)   
佐藤 雄一 44 元石巻市議 維新    
坂下  賢 61 党県副代表 立現(6)   
本木 忠一 66 会社役員  無現(5)   
橋浦 清紀 59 元高校教諭 無新

◇村井県政の評価

 5期目を迎えている村井県政の評価は。注文を付けるならどのような点か。

【佐々木喜蔵さん】
 万機公論に決すべし、という原点をもう一度かみしめてはどうだろうか。

【三浦 一敏さん】
 相当末期症状になって「人の話を聞かない」独善的暴走県政になっている。4病院再編はただちに撤回し、県政を正常化させる。また福祉、教育、1次産業に力を入れること。

【佐藤 雄一さん】
 実績もあり、おおむね良いと思う。スタンスも近い。4病院の再編や水道の民営化など個別の案件で強引なイメージもある。いろいろな声を聞き、慎重にやっていただきたい。

【坂下  賢さん】
 独断専行が目立つ。県民の声にもっと耳を傾けるべき。初心に返り弱者の立場に立った県政を望む。

【本木 忠一さん】
 県庁職員がしっかり支えること。村井知事に物申す幹部職員が必要。政策決定過程を丁寧にすべき。

【橋浦 清紀さん】
 県民との対話重視、県民ファースト。

◇広域避難計画

 女川原発2号機は来年5月の再稼働を予定する。広域避難計画は機能するか。

【佐々木喜蔵さん】
 有事の際の人間の行動が机上での理論値では推し量れないと思うので、心理学や人間行動学の専門家の知見を取り入れられるような万策を考えるべき。

【三浦 一敏さん】
 広域避難計画は数々の矛盾が解決されておらず、避難先到着前に疲れ、被ばくする心配もある。5キロ圏以外は自宅待避となっているが誰がその指示に従うだろうか。真っ先に遠くへ避難する権利を止めることはできない。

【佐藤 雄一さん】
 広域避難計画について、まだ広く理解されていないと感じる。実際に避難することや普段の観光ルートとしても、県道238号釜谷大須雄勝線の尾ノ崎-名振間の道が整備されると良い。

【坂下  賢さん】
 難しいと思う。避難時間シミュレーションが確立されてなく、渋滞や混乱が懸念される。住民に対する説明や周知も不十分だ。

【本木 忠一さん】
 難しいのではないか。されど積み重ねの「訓練」から創意工夫して「いざという時」の対応を図るべき。地道な作業ゆえに性急になってはならず、ましてや不安をあおったり不備の指摘ばかりしていてはいけない。

【橋浦 清紀さん】
 女川原発の安全性が周辺自治体や住民の理解を得られていることが最優先である。その次の段階として、周辺の自治体や全住民が同時に避難訓練を一斉に実施し、問題点を検証することが大切ではないか。

◇医療の課題・対策

 仙台医療圏の4病院再編問題が注目を集めるが、石巻医療圏の課題と対策は。

【佐々木喜蔵さん】
 石巻医療圏は石巻赤十字病院を中心とした石巻市立病院などとの連携で、地域で完結できる体制が必要。県内の病院施設の全体バランスの考証は必要と思うが、個々の施設の現状がどのような経過をたどってきたか検証すべきだ。

【三浦 一敏さん】
 石巻赤十字病院と石巻市立病院を拠点に民間病院、開業医の皆さんで連携をとれば、圏域の医療を守ることは可能。特に産婦人科の医師の誘致に全力を挙げたい。

【佐藤 雄一さん】
 産科が少ないと聞く。市議を経験して、簡単に増やせないことや、不足はしていない事を知ったが、選択肢がある都会ではサービスの良い所が人気であると伺った。切磋琢磨(せっさたくま)するよう産科はもう少しあった方が良いと思う。

【坂下  賢さん】
 高度急性期、回復期医療が不足傾向。救急医療体制の維持や地域完結型の医療を目指し医療人材(医師・看護師ら)の確保および病診連携を進める。

【本木 忠一さん】
 幸い石巻医療圏には中核的施設の石巻赤十字病院と石巻市立病院が存在。さらにはリハビリ施設と産科の充実が急務。

【橋浦 清紀さん】
 石巻赤十字病院が中核となり、多くの患者を受け入れている。地域医療機関の役割分担が必要。住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期まで続けられるよう、医療・住まいなどが包括的に確保される体制の構築が望まれる。

◇最優先テーマ

 県議として最優先に取り組みたいテーマは。

【佐々木喜蔵さん】
 物価高の緩和対策を全力で進める。そのためにも引き続き事業継続支援と働く人の賃上げをしっかりと進める。

【三浦 一敏さん】
 強引な村井県政にキッパリ物申す議会。学校給食無料化と子育て支援。物価高騰対策、電気代の県独自支援。処理水海洋放出・女川原発再稼働ストップ。農林水産業は宮城県の宝、後継者対策に全力。ジェンダー平等の社会を。

【佐藤 雄一さん】
 日本維新の会公認であることから、身を切る改革を行い、給食費の無償化と医療費の無償化を18歳まで引き上げる。これらを県内一律で行うよう提言したい。

【坂下  賢さん】
 災害対策の徹底。人口減少・少子化対策への取り組み。

【本木 忠一さん】
 「地方の衰退」に歯止めをかけなければいけない。自立発展可能都市仙台に県庁を置く必要はなく、移転を目指す。衰退著しい県北エリアを支える意味でも、石巻・大崎エリアの中間の小牛田に行政都市を形成する。

【橋浦 清紀さん】
 〔くらし〕さまざまな困り感や負担軽減のための支援に取り組む。〔農業・水産業〕生産性や収益性の向上、担い手の確保・育成の促進。〔教育〕教員の多忙化解消を図り、いじめなどの問題を解決する学校教育を推進する。

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