プロ指名待つ長身右腕、ウェルネス宮城高の大内誠弥投手 26日ドラフト、膨らむ夢
26日のプロ野球ドラフト会議に向け、東松島市赤井出身で日本ウェルネス宮城高3年の大内誠弥投手(17)がプロ志望届を提出した。「将来は年間10勝できる投手になりたい」と、高い志を胸に指名を待つ。石巻地方の高校に所属する選手が志望届を出すのは極めて珍しく、高校、野球関係者はプロ入りに期待を寄せている。
大内投手は191センチ77キロ、右投げ右打ち。長身から投げ込む最速144キロの直球が持ち味。スライダーやフォークなど多彩な変化球も持つ。
ウェルネス高は2020年創設。ドラフトで指名されれば今回が初となる。大内投手は2期生で「野球に取り組む環境を自分たちでつくっていけるところに魅力を感じた」と入学の決め手を話す。2年春からベンチ入りし、先発や救援として登板してきた。
今年5月の春季高校野球県大会がプロを目指すきっかけになった。2回戦で、今春の選抜高校野球に出場した強豪の東北を相手に先発し、7回を4安打11奪三振と好投。直球が特に良く、変化球もはまったこの試合を境にプロ入りを強く意識するようになったという。大会後の試合や練習を、プロ球団のスカウトが見に来る機会も増えた。
野球を始めたのは赤井南小1年の時。スポーツ少年団大曲ドリームズで指導していた祖父に誘われた。当時は投手兼遊撃手で、矢本二中進学後は東松島リトルシニアに所属し、投手兼外野手として活躍。高校から投手一本に絞った。
高校で特に力を入れたのは投球のフォーム作り。シャドーピッチングやスローイングを地道に続けた。体格が近いプロ野球ロッテの佐々木朗希投手を手本にしているという。今夏の全国高校野球宮城大会は2回戦で敗退したが、その後は1、2年生の練習に参加しながらジムで筋力トレーニングに励む。
野球部の中村春輝部長(24)は、大内投手のクラス担任でもある。「2年秋から主戦としての自覚が芽生えた。精神力、技術面ともに一番伸びた。自分の課題に向き合い、努力を継続できる選手」と評価する。
大内投手はドラフト当日、学校で結果を待つ。「指名される自信がそんなにあるわけではないが、声をかけてもらえたらうれしい」と期待を抱く。
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