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女川・出島架橋 架設に着手 中央部は来月設置

本土側の竹浦地区で始まった出島架橋の架設工事

 女川町の離島・出島と本土を結ぶ出島架橋事業で、県が石浜地区で実施していた橋本体の組み立て工事が終了し、クレーン船で架ける洋上作業が25日、本土側の竹浦地区で始まった。

 作業は、陸上で造った橋を3回に分けて現地に運んで架設。早ければ11月1日にアーチ状の中央部が設置される計画で、開通後は、産業振興や災害時の避難道路としての役割を担う。

 作業は午前5時半ごろに始まり、国内最大のクレーン船「海翔(かいしょう)」でパーツをつり上げ、海上輸送。「側径間」(長さ約60メートル、重さ約400トン)と呼ばれる橋の一部を、角度を調整しながらゆっくりと下ろして固定した。

 橋は全長364メートル。総事業費は約168億円で、2018年に本体工事が始まった。架設後はアクセスする町道の舗装などを行い、町は24年12月の開通を目指す。

 25日早朝に工事を見守った須田善明町長は「町民の長年の悲願があと少しでかなうことを考えると感慨深い。町にとっても大きな希望となるが、まずは作業が安全に進んでいくことを願う」と語った。

 当初、11、13、19日に行う予定だったが、強風などの影響で、延期が続いていた。今後は出島側の側径間を設置し、中央部の作業に取りかかる。

 町は最終日の作業の様子を、動画投稿サイト「ユーチューブ」で生配信し、町内でパブリックビューイング(PV)を行う予定。

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