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色彩模様いしのまき <茶> モダンさ漂う洋風建築 旧観慶丸商店(石巻市中央)

円窓やアーチ窓を配した洋風建築で、現在の街並みの中でも高いデザイン性が際立つ
全面にタイルが張られた外壁。建物は市の有形文化財に指定されている

 濃淡さまざまな茶色のタイルが外壁一面を彩る。スペイン瓦やアーチ窓とも調和してモダンな雰囲気をまとい、港町の街並みで90年余り存在感を放ち続ける。

 建築は1930年で、木造3階。全面タイル張りは当時としては全国的にも珍しかった。市内初の百貨店で、戦後は陶器店として営業を続けた。

 壁面に目を凝らすと意匠の細やかさに驚く。タイルは薄茶や焦げ茶、赤茶に加え、青や緑などもあり、大きさや加工も多種多様。建設した当時の当主が全国から集めたと言われる。

 東日本大震災では津波で1階が浸水したが、大きな被害は免れた。2013年に所有者から市に寄贈され、現在は展示、交流スペースとして活用される。

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