高橋英吉の魅力探る 石巻市博物館2周年イベント 作品展示や映画上映、トークも 3日
石巻市開成の市博物館(市複合文化施設内)は3日、開館2周年の記念イベントを開き、同市が生んだ不世出の彫刻家高橋英吉(1911~42年)を特集する。ドキュメンタリー映画やトークなどを通し、ガダルカナル島で31歳の若さで戦死した英吉の生きざまや作品の魅力を多角的に探る。
当日は年に1度の観覧無料の日(午前9時~午後5時)で、特集は企画展示室をメイン会場に開催。英吉の生涯を描いたドキュメンタリー映画「潮音 ある愛のかたみ」(84年公開、75分)の上映会が午後1時15分から行われる。座席数60席。
午後3時からは「生きている高橋英吉」をテーマにしたトークがある。9月発行された地域誌「石巻学」第8号で英吉に光を当てた石巻学プロジェクト代表の大島幹雄さん(70)=横浜市=らが出演し、再び脚光を浴びる英吉について語り合う。
作品展示室では以前、テレビ東京の「開運!なんでも鑑定団」で高い評価を得た英吉の作品「蝦蟇蛙(がまがえる)」「馬」「鶴」の3点(いずれも個人蔵)を特別展示する。ほかに代表作の海の3部作(黒潮閑日、潮音、漁夫像)や英吉のスケッチ、手紙なども鑑賞できる。午前11時半から学芸員によるギャラリートーク(展示解説)もある。
泉田邦彦学芸員(33)は「開館日前日の11月2日が英吉の命日。英吉をしのぶと同時に英吉の人柄、作品の魅力を市民と共有する場にしたい」と強調する。
記念イベントでは歴史文化展示(午前10時)、毛利コレクション(午前10時半)、石巻ゆかりの先人(午前11時)に関する展示解説もある。
市博物館は2021年11月3日、東日本大震災で被災し解体された石巻文化センターの後継施設として開館した。歴史・民俗・考古・美術の各分野の収蔵資料を中心に展示し、港町・石巻が育んだ豊かな文化を県内外に発信。英吉作品は活動の柱になっている。
連絡先は市博物館0225(98)4831。
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