藩制時代の舟運再現、児童ら体験 北上川フェア 登米のコメ、石巻会場で振る舞い
河川に親しみ、理解を深めてもらうイベント「北上川フェア」(実行委員会主催)が10月29日、石巻市中央2丁目の「かわまちオープンパーク」で開かれた。藩制時代に発達した北上川の舟運を体験してもらおうと、登米市のコメが川を下って会場に運ばれ、来場者に振る舞われた。
舟運は一般社団法人「貞山運河ネット」が企画。石巻市の児童や親ら6人が参加し、登米市登米小5年の児童が育てたひとめぼれ15キロを船と車両で運んだ。船では同市の登米水辺プラザから脇谷閘門(こうもん)までと、石巻市の石井閘門から中瀬公園までを運搬した。コメがフェア会場に到着すると、待っていた来場者から拍手が起き、1合ずつ無料で配られた。
コメを運んだ同市渡波小3年の直(すなお)晃祐君(8)は「船からはいつもと違う自然の景色が見えた。コメはそこそこ重かった」と話した。
藩制時代、北上川流域で育てられたコメは舟運で石巻や仙台に運ばれ、仙台藩を支えた。貞山運河ネットの佐藤四郎事務局長(75)は「北上川や運河群を知り、足を運んでもらいたい。来年以降も続け、観光資源に育てていきたい」と語った。
フェアでは企業や団体、自治体がブースを出展。国土交通省の衛星通信車の展示や、水道水とミネラルウオーターを飲み比べる「利き水チャレンジ」などがあった。イワナのつかみ取りや会場近くを周遊する北上川クルージングも企画され、多くの家族連れでにぎわった。
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