秋の叙勲　石巻の２人に栄誉、喜びの声

　２０２３年秋の叙勲受章者が３日付で発表された。石巻地方から選ばれた２人に喜びの声を聞いた。

旭日小綬章（地方自治功労）

■元石巻市議・森山行輝さん（７６）＝石巻市新栄２丁目

　１９９２年から、旧石巻市を含めて９期３０年石巻市議を務めた。２００５年の石巻市合併に伴う選挙後の初議会で、全会一致で初代議長に選ばれた。「支えてくれたみなさんが受章したという気持ちでいただきたい」と感謝する。

　東日本大震災時、門脇小に避難した。甚大な被害を目の当たりにし、行政に関わる者として人の命を守っていく重要性を痛感した。

　「長く議員を続けてきたのも、震災が起因している。震災遺構を残していく上で、安全対策や危機意識の部分もしっかり伝承してほしい」と願う。

旭日双光章（薬事功労）

■元石巻薬剤師会副会長・二宮以行さん（７４）＝石巻市泉町１丁目

　石巻薬剤師会副会長を１９８０年から２２年間務め、石巻地方の医薬分業に尽力した。現在も二宮調剤薬局グループの各店で業務にいそしむ。「大変光栄。あと２０年はやっていくつもり」と意欲を見せた。

　「薬剤師は薬を出すだけでなくカウンセリングも担う」と指摘。医師に相談しづらいわずかな体の違和感を利用者から聞き取り、医師につなげた。疾患の早期発見につながったケースは多々ある。

　「話しやすい態度で接し、医師と患者の橋渡し役を期待したい」と後進を激励した。