支援への感謝発信 9日、復興事業「完結」イベント 石巻市
石巻市は9日、東日本大震災の「復興事業完結記念イベント」を同市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)で開く。支援を受けた国や県、全国の自治体関係者などに感謝を伝える一方、多彩な催しで市民の参加も呼び込み、新たなまちづくりのスタートの場にしたい考え。
式典は大ホールであり、各省庁や企業の関係者、全国からの応援職員ら計約1300人に招待状を送った。復興支援への感謝と未来をテーマに有識者や市民の代表らがパネル討論。復興の軌跡をまとめた映像も披露する。施設内ギャラリーでは各事業を紹介するパネル展示や映像上映もある。
復興事業で整備した施設や道路を巡るバスも無料運行する。震災遺構「門脇小」やいしのまき元気いちば、市道渡波稲井線、石巻かわみなと大橋などを音声付きで巡回。2コースをそれぞれ30分間隔で走らせる。
市内の復興ハード事業は3月、復興交付金など国の復興財源を活用した事業が完了し、市は「完結」と位置付けた。一方で、他の財源を使った下水道整備や中瀬公園、七窪蛇田線などの工事は現在も続く。
被災者の心のケアや地域コミュニティー再生などのソフト事業も道半ばだ。市の担当者は「ハード整備が終わり、今後はそれを活用したまちづくりが重要になる。イベントを市民と一緒に取り組んでいくきっかけにしたい」と説明した。
小ホールであるステージイベントには民謡歌手の瑞穂あけみさんや観光大使の萌江さんが出演し、市内の幼稚園の園児も歌や踊りを披露する。屋外で開くマルシェには出店やキッチンカーが50店以上集まる。式典終了後にはホヤ雑煮とカキ汁を無料で振る舞う。
マルシェは午前9時半、ステージイベントは午前10時、式典は午後1時半から。連絡先は市復興推進課0225(95)1111。
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