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被災の苦悩と成長描く 網地島ロケの映画「さよなら ほやマン」、石巻で舞台あいさつ

(左から)黒崎さん、アフロさん、呉城さん、庄司監督が登壇すると会場は拍手に包まれた

 石巻市茜平4丁目のイオンシネマ石巻で4日、3日に全国公開された映画「さよなら ほやマン」の庄司輝秋監督=石巻市出身=と、出演者による舞台あいさつがあった。撮影の裏話や作品への思いを観客に語った。

 「さよなら ほやマン」は石巻市の網地島でオールロケを敢行した。東日本大震災で両親が行方不明になった兄弟の元に、東京から漫画家の女性がやってきて、不思議な同居生活が始まる。震災の苦悩や葛藤を乗り越え、成長する物語だ。

 主人公である兄アキラを演じた、人気バンドMOROHAのMCアフロさんをはじめ、出演者の呉城久美さんと黒崎煌代さん、庄司監督が登壇。会場は拍手に包まれた。

 アフロさんは、ライブ後に監督から直接オファーを受けたことや、映画のために小型船舶免許を取得したことなどを紹介。現在、東京で暮らすアフロさんが「撮影に入って2週間目くらいに島のおじいちゃんに『兄ちゃん、すっかり島の顔になってきたな』と言われて。こんなに頑張って東京の顔になったのに」と話すと会場は笑いに包まれた。

 庄司監督は「ほやと自分が重なるところがあって映画の核になると思った。自分をつかみ直すことが生きていくことだと思う。少しでも映画を見て、引っ掛かるようなところがあったら自分を見つめ直してみてほしい」と語った。

 会場にはシージェッター海斗も登場。ほやマンを扮(ふん)するアフロさんと握手を交わした。石巻市民による花束贈呈もあった。

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