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患者受け入れ迅速に 大地震想定し実動訓練、420人参加 石巻赤十字病院

患者の症状を聞き取り、トリアージをする看護師ら

 石巻市蛇田の石巻赤十字病院は18日、大規模災害を想定した実動訓練を行った。通常規模での実施は新型コロナウイルス感染拡大前の2019年以来。医師や看護師、看護学生、医療技術職ら約420人が参加し、災害直後でもスムーズに患者を受け入れられるよう、非常時の態勢を確認した。

 平日の午前8時40分に三陸沖を震源とするマグニチュード8.2、最大震度7の地震が発生したと想定。訓練が始まってから参加者に役割を割り当て、緊急的な対応を実践した。

 正面玄関では患者役の看護学生らに症状を聞き取り、状態に応じて治療の優先順位を決めるトリアージを行った。重傷者らは昨年12月に完成した原子力災害医療棟に設けた救命救急センターで受け入れ、参加者が手順を確認しながら治療などに当たった。

 訓練ではマニュアルよりも具体的な指示が書かれたアクションカードを活用した。訓練で出た課題や改善点を反映させ、改定していくという。

 従来規模での訓練は4年ぶり。昨年までは参加者を約半数に絞り、事前に役割を決めた上で、災害発生から2日目の患者受け入れなどに内容を限定していた。

 災害医療研修センター長を務める植田信策副院長は「訓練はおおよそうまくいったと思う。東日本大震災を経験してない職員もいるため、災害がいつ起こってもいいように備えたい」と話した。

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