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石巻市渡波支所・公民館移転の早期実現を 地区内5団体、連名で陳情書提出

斎藤市長(左から5人目)に陳情書を手渡す渡波地区住民ら

 最大級の津波浸水想定で約4メートルの浸水が見込まれる石巻市渡波支所・公民館の移転を巡り、地元の意向として移転先に万石浦公園を選定していた渡波地区の住民らが22日、早期実現を求める陳情書を斎藤正美市長に提出した。

 陳情は渡波地区の34行政区でつくる区長行政衛生連合会(区長会)、地区老人クラブ連合会、地区民生委員児童委員協議会など5団体の連名。各代表や地元市議ら9人が市役所を訪れ、区長会の阿部和夫会長(76)が「安全性や利便性などを考慮して候補地を決めた。早期の移転新築をお願いしたい」と述べ、斎藤市長に陳情書を手渡した。

 斎藤市長は「災害時は避難所にもなる施設。早期の建設に向け財源確保に努め、しっかり取り組む」と語った。

 5団体は候補地選定に当たり、住民アンケートを実施。東日本大震災後に移転した渡波中や石巻東消防署近くの水田を活用する案などもあったが、万石浦小、中近くの万石浦公園は想定される最大水位が1メートル弱と地区内で比較的低く、市有地で取得費用が不要なこと、早期の実現性が高いことなどを評価した。

 阿部会長は取材に「3年以内の実現を望む。迅速に進めてほしい」と話した。

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