復興の一人芝居を絵本に 女川で育った俳優の高山さん、女川小・中に寄贈
栗原市出身で少年時代を女川町で過ごした俳優で劇作家の高山広さん(60)=川崎市=が、東日本大震災を題材にした絵本を作成し、女川小・中に寄贈した。復興支援の一環で脚本を書き、自ら演じた一人芝居が原作。高山さんは「皆が笑顔になれるよう、心の優しさを伝えられれば」と話す。
一人芝居と絵本のタイトルは「さくらばあちゃんのいる街」。架空の沿岸部の町を舞台に、カラスの「トビオ」と桜の老木の「さくらばあちゃん」の交流を描く。高山さんが文章と絵を手がけ、50~80分程度の劇を再編集した。
高山さんは幼稚園年長から女川一小5年の終わりまで約6年間を女川町で過ごした。15日に女川小・中を訪問し、絵本3冊を寄贈した。受け取った図書委員長の木村葉月さん(12)は「まずは図書委員で読み、児童みんなに紹介したい」と感謝した。
高山さんはこれまでも、復興支援として町での公演や絵本の寄贈、義援金の寄付などを続けてきた。「どんな人の心の中にも思いやりや優しさの種があるはず。その種を見つけだし、みんなが笑顔になってくれればうれしい」と語った。
絵本はB5判38ページ、1650円。高山さんの公演会場やオンライン書店などで購入できる。江ノ島ともだち幼稚園が発行、ポット出版プラスが販売する。連絡先は同社(0120)029936。
12月6日には絵本出版記念公演ツアーとして、仙台市宮城野区文化センターで一人芝居を上演する。
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