(752)今、君は帆船冬の大三角/坪内稔典(1944年~)
「今、君は帆船」と爽快な言葉から始まります。詩の言葉で呼びかけられれば、たちまち自分は風を受けて走る船となり、背中を力強く押す追い風が吹いているに違いないのです。冬の大三角は、ひときわ輝く星々で作られた冬の星座の一つです。船の帆の三角の印象がそのまま星空に引き継がれ、夜空が自分の船の帆になったよう…
関連リンク
- ・(751)骨壺の熱抱けど手の悴(かじか)めり/佐野瑞季(1983年~)
- ・(750)バス降りる園児多彩の防寒具/秋沢猛(1906~1988年)
- ・(749)手鏡の むらさき濃ゆく時雨けり/富澤赤黄男(1902~1962年)
- ・(748)胸糞をどこに捨てよか枯葎/中原道夫(1951年~)
- ・(747)霜柱覗(のぞ)き分け入りてもみたし/正木ゆう子(1952年~)