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仙台藩の武士に光、石巻市博物館で特集展 政宗の書状など展示 来年3月まで

小学生に仙台藩の火縄銃について説明する学芸員の泉田さん(左)

 毛利コレクション特集展「仙台藩の武士の世界」が石巻市開成の市博物館(市複合文化施設内)で開かれており、仙台藩の武士に関する古文書や絵図などの資料を展示、歴史愛好家らの関心を呼んでいる。

 特集展は常設展示室内の毛利コレクション展示室で開催。毛利コレクションの中でもあまり取り上げられてこなかった仙台藩の武士の世界に光を当てている。

 これまで一般公開されなかった伊達政宗の書状をはじめ、中世の石巻を治めた葛西晴信の黒印状など貴重な資料を展示。戦国末期から仙台藩成立期までの政宗の足跡をたどることができる。

 江戸時代前期の仙台藩を揺るがせた「伊達騒動(寛文事件)」の時代背景に迫る文書や、伊達家に嫁いだ姫君の化粧用具・自筆和歌のほか仙台火縄銃、金工品(刀装具)といった武具なども並べた。来場者は仙台藩の武士の世界の一端を垣間見て、興味を引かれた様子だった。

 学芸員の泉田邦彦さん(34)は「毛利コレクションはアイヌや根付け、古鏡、鋳銭場関係の資料が知られているが、実は仙台藩に関する資料も豊富。随時公開していきたい」と話す。

 毛利コレクションは同市住吉町の毛利総七郎(1888~1975年)が、明治から昭和にかけてさまざまなジャンルの資料を収集、10万点を超えると言われる一大資料群。同館は毛利コレクションの魅力を特集展として発信している。

 来年3月10日まで。開館は午前9時~午後5時。休館は月曜(祝日の場合は翌日休館)、28日~1月4日。入館料(常設展観覧料)は一般300円、高校生200円、小中学生100円。連絡先は0225(98)4831。

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