中村哲医師のドキュメンタリー、石巻・青葉中で上映 世界平和への志、生徒ら心に刻む
石巻市青葉中(生徒182人)で22日、2019年にアフガニスタンで銃撃され亡くなった医師中村哲さんの活動を追ったドキュメンタリー映画「劇場版 荒野に希望の灯をともす」の特別上映会があった。
8月に石巻地方の住民らで構成された実行委員会が石巻市内で上映。若い人にも見てもらいたいと後継団体「希望の灯をともす会」が学校に協力を呼びかけ、市内上映会からの余剰金を使い実現した。
上映前には平塚真一郎校長が全校生徒に向けて、映画をテーマに道徳の授業を実施。中村さんの人生を分かりやすくクイズ形式で説明した。「夢はその人が亡くなると終わってしまうが、志は残る」と話し「今も現地で受け継がれている中村さんの心を見てほしい」と語った。
鑑賞後、生徒会長の2年半沢幸太郎さん(13)が「自分のことでなくても、人ごとと考えず平和を築こうとする中村さんに感動した。今日学んだことなどを基に、自分たちのできることから協力していきたい」と感想を述べた。
希望の灯をともす会事務局の長沼利枝さん(66)は「中村さんの希望は今も続いている。自分たちのことだけでなく、世界にも目を向けてほしい」と話した。同会は今後も中村さんについて広めていく活動を展開していく予定だ。
同校は中村さんの写真などを説明文付きで展示した「中村哲追悼4周年アフガニスタン支援活動パネル展」も行った。
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