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避難アプリ活用推進 女川原発再稼働前に防災協議会 半径30キロ圏内、計画改定

県や関係市町の担当者がオンラインで出席した協議会の会合

 県や内閣府などでつくる「女川地域原子力防災協議会」は26日、東京都内で開いた会合で、2024年5月に再稼働を予定する東北電力女川原発(女川町、石巻市)の重大事故を想定した半径30キロ圏内の避難計画を改定した。スマートフォンの避難支援アプリの活用など、4項目を追加した。

 アプリは事故発生時、具体的な避難先をプッシュ通知で表示する。避難所のQRコードを読み込むことで、避難先を振り分ける受け付けステーションを経ずに直接避難所に移動できる。

 県が22年10月の原子力防災訓練などでアプリの実証実験を重ね、避難時間を短縮する効果を確認。今年9月に運用を始めた。

 石巻市の牡鹿半島の住民が鮎川港(石巻市)から海路で避難する場合、移動先に塩釜港(塩釜市)を加え、避難経路の多重化を図る。災害の影響で石巻港(石巻市)が使えない事態に備える。

 また、航空自衛隊松島基地(東松島市)を資機材の緊急搬送の経由地に設定したほか、避難退域時検査場所に東松島市役所鳴瀬庁舎、鹿島台中央野球場(大崎市)、加瀬沼公園(利府町)の3カ所を追加した。

 協議会は20年3月、避難計画を集約した「女川地域の緊急時対応」を策定。改定は同年6月に感染症対策を追加して以来、2度目。

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