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救急出動1万件超す 石巻地区消防本部、震災の11年以外で初 コロナ流行、猛暑が要因

石巻地区消防本部の救急車

 石巻地区消防本部の救急車出動件数が2023年、1万件を超えたことが27日分かった。1万件を超えるのは東日本大震災のあった11年を除けば初めて。新型コロナウイルス感染症の流行や猛暑が要因になったとみられる。

 本部によると、23日に1万件を超え、26日時点で1万106件となった。月別では猛暑による熱中症が多い8月の1168件が最も多かった。23年(1~12月)は、22年の9385件を大きく上回った。

 警防課の小田嶋英正課長補佐は「コロナ流行と熱中症が大きい。コロナは5類移行後に人々の活動が活発になり、収束していない」と話す。

 出動件数の推移はグラフの通り。救急需要の高まりを受け、出動件数も増え続け、09年の7365件から15年間で3000件近く増えた。震災のあった11年は県内外からの応援出動を含めて1万607件に上った。

 ほかに件数を押し上げる要因として、救急車を呼ばなくともよいけがや風邪を理由とした出動要請がある。こうしたケースが増えると、必要な患者への救急車の到着が遅れるなど支障が生じる場合があるという。

 小田嶋課長補佐は「電話相談などを活用し、適切な利用をお願いしたい。体調が優れないときは、まずは病院やかかりつけ医の診察を受けてほしい」と語る。

 消防は夜間や土日に病院に行くべきか、救急車を呼ぶべきか迷った際には次のダイヤルの利用を呼びかけている。

 「おとな緊急電話相談」の♯7119(平日午後7時~午前8時、土曜午後2時~午前8時、日・祝日24時間)、「こども夜間安心コール」の♯8000(対象15歳未満、午後7時~午前8時)。

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