石巻青果花き市場、今年の取引終了 猛暑で年取扱数量減 青果部、金額は過去2番目
石巻青果花き地方卸売市場(東松島市赤井)の青果部は29日、2023年の取引を終了した。年間の取扱量は前年比7.7%減の6万1135トンで、1972年の開場以来最大の減少幅だった。金額は過去最高だった昨年に次ぐ188億8786万円(1.29%減)。猛暑の影響で数量が減り、単価は309円と過去最高となった。
市場を運営する石巻青果によると、数量は野菜が7.63%減の4万3649トン、果実は7.85%減の1万7486トン。金額は野菜が2.65%減の116億6277万円、果実は0.99%増の72億2508万円だった。
野菜は東北、北海道で暑さの影響が大きく、特に葉物野菜や長ネギ、ブロッコリー、玉ネギが少なかった。北海道産の玉ネギは生育期の高温が響き、9月以降は前年より出荷量が30%ほど減少した。
果実も9月以降に収穫されるカキ、リンゴが低調だった。青森、岩手産のリンゴや、新潟産のカキが落ち込み、1~3月に出回るミカンやデコポンは、昨年11月の雨で品質が低下した。
菊池和彦社長は納会で「今年は全国で高温に見舞われ品質不良となり、産地の出荷量も大幅に減った。来年は物流改革が行われ荷受けの実力が問われる。取扱量を伸ばすことに力を注いでほしい」と呼び掛けた。
花き部も同日、今年の取引を終えた。年間の取扱量(切り花、園芸)は4.4%減の1120万2968本、金額は1.5%減の10億4930万円だった。
猛暑の影響で8月以降の取扱数量が減少。新型コロナウイルスが5類へ移行したことで巣ごもり需要が減った一方、贈答用としての需要などが回復したという。
花き部を運営する石巻花卉園芸の立花善孝社長は「猛暑の影響はあったが、よく(取扱量が)4%台の減少に収まったと思う」と話した。
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