(781)パセリ水揚げて歳暮の波となる/蓬田紀枝子(1930年~)
パセリの羽状複葉が水を揚げて、生き生きと蘇(よみがえ)っている。ニンジンのような華やかな紅ではなく、純粋に緑一筋に生きるパセリ。他方、人間の側は単なる「年の暮(くれ)」ではなく「歳暮」。人の世の義理人情のやりとりの少し古めかしい習慣を含んだ年の瀬である。そんな年末を生きる人間と、ひたすらに生きよう…
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